季節のごあいさつ

夏のご挨拶

Qうっかりお中元の時期が過ぎてしまったら表書きで正しいものは次のうちどれでしょう

陣中御見舞

暑中御見舞

粗品

それぞれお送りする内容を理解しましょう。

  • 陣中御見舞

 もともとは戦地に赴いている方への慰問や差し入れのことですが、

 今では選挙事務所への差し入れから、イベント、試合など、

 頑張っている方への激励や景気づけの意味で、金品の差し入れを行います。

  • 粗品

 贈り物に対して謙遜し、「粗末なものですが」というへりくだった意味があります。日本人の奥ゆかしさの表れでしょう。

しかし、意味を考えると、きちんとしたお祝いやお返しには不向きです。主には商店などの来店のお礼に使われることが多いでしょう。

お引越しのご挨拶も昔は、「粗品」を表書きにしておりましたが、最近は「御挨拶」などの表書きを使う傾向にあります。

  • 志と寸志

 「志」は不祝儀のお返しなどに宗派を問わず使える表書きです。

 「寸志」はわずかながらの厚意を意味して、ちょっとしたお礼などに使います。上の人が下の人に使う表書きですので、注意が必要です。下の人から上の人へは「御礼」などを使います。

 

  • お中元、暑中御見舞、残暑御見舞

  地域によって違いますが、一般的には以下のとおりです。

・お中元…立秋(8/7頃)〜遅くとも8月末くらいまで
・暑中見舞い…小暑(7/7頃)〜立秋(8/7)の前の日まで
・残暑見舞い…7月上旬〜7月15日頃

お歳暮とお中元両方お送りする場合は、お歳暮の方が良いお品をお送りします。

 

冬のご挨拶

・お歳暮
 地域によって違いますが一般的には、以下の通りと言われます。

 正月事始め日(12/13)12月25日くらいまで

 年内に届けば大丈夫と言われますが、年末年始で帰省や旅行で受け取れないこともあります。
 お相手がいただいて嬉しいと思う時期を選びましょう。

 

 

 

あるテレビ番組からのお問い合わせで、
「お歳暮では靴下を贈らない方がよい」ということを耳にしますが、
どうなんですか?
とのご質問をいただきました。

以下が、日本文化マナー協会として回答です。参考になれば幸いです。

確かに、贈り物に靴下など足に履くものを選ぶと、
「履きつぶす」と言った意味や、
「下に見る」というイメージがあり、
敬遠されていた時代がございます。

しかしながら現代においては、
様々な解釈で贈り物を選ぶようになりました。

例えば包丁などの刃物は、
「縁を切る」などをイメージさせてNGと言われておりましたが、
最近では「未来を切り開く」という意味合いで、
贈り物に選ばれております。
百貨店でもお勧めしているようです。

「靴下」に関しても、
「足元からお支えします」という意味では、
素敵な贈り物でもあります。

販売戦略も絡んではいるのでしょうが、
贈りたいと思う良いものを、
ポジティブな解釈で贈れるような時代になったことは、
日本文化の柔軟さを表していると思います。

 

Q次のうち正しいものを選びましょう。
クリスマスカードは「Happy New Year」も書くので年内までに届けばOK
年賀状を出し忘れたら全て寒中お見舞いで返事を書く
年賀状で年上の方に「賀正」と書くのはNG

 

冬のご挨拶の時期、内容を正しく理解しましょう。

  • クリスマスカード

 送り始めの時期は色々な説がありますが、12月に入れば早すぎることがありません。

  遅くともクリスマスイブ前には届くように送ります。

  キリスト教でない方には、「Merry Christmas」ではなく「Season’s Greetings」を選んだ方が良いでしょう。「~and Happy New Year」と書くこともあります。

 クリスマスカードには喪中という考え方はありませんので、ご不幸があっても送ることができます。

  • 寒中お見舞い

  寒中お見舞いとして出す場合にはいくつか理由があります。

 ・喪中の方に、年賀状の代わりに出す

 ・喪中と知らずに年賀状を下さった相手へのお返事

 ・年賀状を頂いた相手へのお返事が遅くなったり、年賀状を出すのが遅くなり、松の内を過ぎてしまった場合

 

 時期は松の内(1/1〜1/7)があけてから立春(2/3〜2/4)まで

 立春を過ぎて二月中であれば、「余寒見舞い」を送ります。

  • 「賀正」

  賀は単なるおめでたいを意味します。

  年賀状で「寿」「福」「賀」「春」のような1文字のみの賀詞や「迎春」「頌春」「慶春」「初春」といった2文字の賀詞は目上の方にはNGとされます。

「謹賀新年」「恭賀新年」など4文字のものや「謹んで新年のお慶びをもうしあげます。」といった文章で表したものを送りましょう。